「駅から徒歩6分、高台で見晴らしがよく、閑静な住宅街!5LDKの大型住居、駐車場2台付、ロフト付!」の広告が目に留まり、家族でその物件を見に行くことにした。今住んでいるアパートは駅から10分、平地の一階なので見晴らしもくそもない。しかも2LDKと狭く、一つの六畳部屋に5人家族が汲々と雑魚寝している状況だ。玄関に入ってすぐ、私はその広さに驚いた。玄関だけでもうちのキッチンを余裕で超える広さがある。部屋も一つ一つが広くて、子供たちはそれだけで楽しそうに走り回っている。駅からも学校からも近いし、今日は曇っていてあまり景色はよくないけれど、晴れていれば相模湾まで見えるそうだ。ベランダも広くて日当たりもいいし、こんなところで洗濯物を干すことができたら気持ちいいだろうなあ…、ロフトで子供たちが秘密基地ごっことかしたら楽しいだろうなあ…。
とりあえず不動産屋さんには返事を保留にして一度家に帰ったけれど、私はもう心がウキウキしていた。子供たちも、「ねぇ、いつあそこに引っ越すの?」とすっかりその気だ。だけど一つだけネックがあって、それは築年数が30年近いため、水周りが古いということだ。だけど今のアパートも築年数が30年くらいなので、建物の古さはそれほど気にならない。水周りだけリフォームすればあとはパーフェクトだよね、という話になり、しかも値段が100万円安くしてもらえるということで、私たちはその物件を購入することに決めたのである。
まあ実際には水回りのリフォームをしたら200万円かかってしまったので、結局高くついてしまったけれど…。住み心地はやはりいいので、この物件にしてよかったなと思っている。